婦人科

月経に関すること

女性特有の月経に関するお悩みを、
丁寧にサポートいたします。

月経開始数日前から月経中に主に下腹部や骨盤周辺に感じる痛みを中心とした病的症状をいいます。個人差が大きく、全く痛みを感じない人もいれば、学業や仕事に支障が出るほど症状が強い人もいますが、主に日常生活に支障が出るものを月経困難症と呼びます。
症状としては腹痛、下腹部痛、おなかの張り、吐き気、頭痛、食欲不振、排便痛、性交痛などがあげられます。

子宮や卵巣に異常がみられず、プロスタグランジンという生理活性物質の過剰分泌が原因となる機能性月経困難症と子宮内膜症、子宮筋腫などが原因となる器質性月経困難症に分けられます。

初経以降の若い女性においても30~50%に認め、多くは機能性月経困難症ですが、20代以降は器質性月経困難症の割合が増えてくるので、早めの受診をおすすめします。

内診 / 超音波検査 / 血液検査(末梢血検査、CRP、CA125など) / 感染症検査(クラミジア、淋菌など) / 画像検査(MRI、CTなど)

鎮痛剤(非ステロイド性抗炎症薬) / 低用量ピル / 漢方薬 / 鎮痙薬

器質的月経困難症で薬物療法が困難な場合、おもに腹腔鏡手術を行います。近隣の総合病院にご紹介いたします。 

正常な月経周期(25~38日)を外れて周期が長くなったり短くなったりすることです。
また、妊娠以外の原因で今まであった月経が3か月以上なくなってしまうことを無月経といいます。

月経は主に排卵前に分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)と排卵後に分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)の周期的変動によって、子宮内膜が剥がれることでおこります。

排卵が遅れたり、または排卵が起きなかったり、プロゲステロンの分泌が不安定だったりすることで月経不順、無月経が起こります。
ほぼ毎月生理が決まった時期に来る方もいますが、周期の変動が6日以内であれば正常と考えられます。

ストレスや体調の変化による一時的なものも多くみられます。また過度なダイエットや急激な体重増加も原因となります。
一方で卵巣や脳から分泌されるホルモンの異常、甲状腺や副腎の病気など全身的な異常が隠れている場合もあります。
月経不順は不妊症の原因となったりするばかりでなく、将来的な子宮内膜の病気に影響を与えることがあります。2ヶ月以上月経が来ない状態が続くときには、一度検査をおすすめいたします。

内診 / 超音波検査 / 血液検査(末梢血検査、ホルモン検査) / 画像検査(MRI、CTなど)

ホルモン療法(女性ホルモン、甲状腺ホルモン、プロラクチン抑制薬など) / 低用量ピル

排卵誘発剤(妊娠を希望される場合)

不正出血は近年、国際的には「異常子宮出血」と呼ばれるようになってきました。原因として子宮筋腫や内膜症、ポリープ、子宮がんなどの子宮の病気、排卵の異常、性感染症、血液の異常、薬物の影響など原因は多彩です。
普段、不正出血のない方が1度だけ出血したのであればあまり心配は要りませんが、出血を繰り返している時には検査が必要です。

内診 / 超音波検査 / 病理検査(子宮頚部細胞診、内膜細胞診) / 血液検査(末梢血検査、ホルモン検査) / 性感染症検査など

過多月経とは通常より月経の量が多い状態をいいます。一般的に月経血の量は一度の生理で20~140g、平均50~60g程度とされています。
とは言っても月経血の量をはかるのは難しいので、ご本人が日常生活に支障を感じたり、血液検査で貧血を認めたり、生理の際にレバーのような血の塊が頻繁に出る場合を過多月経と判断します。

また、月経の出血が8日以上続くものを過長月経といいます。
原因として子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどの婦人科疾患のほか、まれではありますが血液の病気などが原因となることもあります。

内診 / 超音波検査 / 血液検査 / 病理検査(子宮頚部細胞診、内膜細胞診) / 画像検査(MRI、CTなど)

止血剤 / ホルモン治療 / 低用量ピル / 黄体ホルモン含有子宮内デバイス(ミレーナ®)

器質的疾患があり薬物療法が困難な場合。近隣の総合病院にご紹介します。

月経前症候群(PMS)とは月経前3~10日の時期に発症し、月経が初来すると消失する多様な精神症状と身体症状を引き起こす病態をいいます。
精神症状としては気分の変動、怒りっぽさ、気分の落ち込みなど、身体症状としては腹痛、腰痛、頭痛、疲れやすさ、むくみ、体重の増加、乳房の張りなどが多くみられます。精神症状が中心で症状が強いものは月経前不快気分障害(PMDD)ともいわれます。

詳細な原因は不明ですが黄体ホルモンやその受容体セロトニンなどの活性物質が原因と推測されています。
またストレスや睡眠、運動、食事などの生活習慣も影響していると考えられています。
15~50歳の女性の約70~80%は月経前に何らかの症状を自覚し、そのうち5%程度の人が社会生活に影響を及ぼしていると言われています。

内診 / 超音波検査 / 血液検査(末梢血検査、ホルモン検査)など

生活習慣の改善 / 運動 / 薬物療法(鎮痛剤、漢方薬、低用量ピル、安定剤、抗うつ薬)

  • 精神症状が重篤な場合には心療内科、精神科の受診をお勧めすることがあります。

生理が受験や旅行、大会など大切な日と重なってしまう場合、ピルを服用することによって生理の日を移動させることが可能です。
移動させたい生理の前の周期の生理から早期にピルを内服し、早めに生理を起こす方法と、移動させたい生理の時期にピルを内服し生理を遅らせる方法の2つがあります。

生理の直前の受診では薬の効果が不十分で出血してしまったり、ピルの副作用が出ることがありますので、より確実な効果のため早めにご相談ください。

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